聖火ランナー

岸田 ひろ実 さん

Hiromi Kishida
走る日時
4月14日(水)

志望動機

大会組織委員会に提出されたものを、そのまま掲載しています。

私は車いすユーザーです。ダウン症で知的障害のある息子がいます。夫は急性の心筋梗塞である日突然になくなりました。家計を支え、子どもたちを育てるために昼も夜もなく働いていた私は、娘が高校1年生、息子が小学校6年生の時に倒れました。病名は大動脈解離。発症の原因は過労でした。存命率20%という確率で緊急手術を受けました。幸いにも命は救われましたが、手術の後遺症で私は下半身麻痺という重い障害が残りました。「歩けないなら死にたい」と思っていた私は娘にその気持ちを打ち明けました。その時娘に言われた「ともに死のう、でもあと1年だけ、家族3人で一緒に生きてみよう」の「1年だけ」を繰り返し、11年が経ち、今が幸せだと思えるようになりました。絶望から始まった11年間、私たちが走ってきた人生を、今度は笑顔で聖火の道を走ることで、残したいと思います。
(2020年用に書かれた文章です。)
延期のお知らせが届いた時は本当に残念でした。また、出場が決まっていた選手のお気持ちを想像すると胸が痛くなるほどでした。今年、開催されるとご連絡いただいた時は、聖火ランナーに選ばれた時の喜びを超えるものでした。コロナ禍で今も大変な状況、不安も大きくなる中で、オリンピック開催が多くの人の生きる希望となるんだと思います。その希望を繋げる人の中の1人になれたことを心より嬉しく思います。
(2021年用に書かれた文章です。)