パラ競泳 山口尚秀が世界に見せた、“お辞儀”と“世界記録”!

競泳 2019年9月12日
写真:ゴール直後に手を合わせる山口尚秀

撮影していて、こんなに強いインパクトを受ける瞬間は滅多にありません。

ロンドン時間11日夕(日本時間12日未明)、パラ競泳の世界選手権ロンドン大会で、男子100m平泳ぎ(SB14=知的障害)に初出場の山口尚秀選手が1分4秒95の世界新記録で金メダルを獲得しました。東京パラリンピックの切符を獲得しました。

写真:平泳ぎで腕を伸ばそうとする山口

山口選手は、スタートから勢いよく飛び出し、持ち味のスピードを生かし、前半をトップで折り返します。

写真:山口

後半には、地元イギリスで元世界記録保持者のスコット・クイーン選手の猛追にも、山口選手は負けません

写真:山口

気迫の泳ぎで、1分4秒95の世界記録を叩き出しました!

写真:山口

特に印象に残ったのは、レース後の山口選手の振る舞いでした。
ゴール後、「ありがとう」とつぶやきながら両手を合わせてお辞儀をしました。

写真:山口

その様子は、ありとあらゆるものに対しての感謝と、何かを捧げているかのようでした。

インタビューゾーンでの山口選手のコメントでは、関係者など多くの人に感謝の意を込めていたとのこと。

これまで、選手のたくさんのゴール後のシーンを見てきましたが、特段印象に残ったシーンです。

写真:山口

会場を去る間際にも、プールサイドで深々と一礼

写真:金メダルを胸に、握手をする山口


世界記録と振る舞いで、多くの人の心を揺さぶった山口選手は、海外のメディアや関係者からも握手を求められていました。
日本人として誇らしくなる、嬉しいシーンでした。

写真家 越智貴雄

写真家 越智貴雄(おち・たかお)

2000年のシドニーパラリンピックから国内外のパラスポーツの撮影取材活動を続けている。2012年、陸上アスリートの競技資金集めの為、セミヌードカレンダーを1万部出版し国内外で話題となる。2013年9月のブエノスアイレスでの2020東京オリンピック・パラリンピック招致最終プレゼンテーションで映し出された「跳躍の写真」が話題になる。2014年、義足を美しくかっこよく履きこなす女性たちを撮影した写真集「切断ヴィーナス」を出版。2017年、寝たきりのお笑い芸人“あそどっぐ”さんの写真集「あそどっぐの寝た集」を出版。取材活動の他にも写真展開催や義足女性によるファッションショーなど、多数開催している。NHK-BS1「パラ×ドキ」に出演中。

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