ボッチャ・杉村英孝、ミス無き試合とライバルの祝福

ボッチャ 2021年9月4日
写真:目に涙を浮かべ、笑顔の杉村選手

1日、ボッチャ・個人BC2(運動機能)決勝で日本の杉村英孝選手がワッチャラポン・ボンサー選手を破り、金メダルを獲得しました

写真:気合の入った表情で赤いボールを投げるボンサー選手

相手は、“ボッチャ強豪国”のトップアスリート、ボンサー選手(タイ)。

僕は、何度か彼の行う試合を見てきましたが、正確なショットと相手の嫌がることを巧みに行う賢さに、彼が現役である限り、他の誰かが金メダルを取ることはあきらめなければいかないと思っていたぐらいです。

写真:体を傾け、じっくりと狙いすましている杉村選手

杉村選手は、序盤からミスも少なく、杉村選手が得意とする大技「スギムライジング」を見せるなど、持ち味を生かし相手にプレッシャーをかけていきます。

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一方、ボンサー選手、いくつかのミスから徐々に焦りを見せます。下唇をかむようなこんな悔しそうな表情を見たことありません。

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素晴らしいショットが決まり、雄たけびを上げる杉村選手。点差も開いていきます。

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1球目を投げるまでに1分近くかけるなど、最後まで丁寧で、ミスのない試合運びが印象的でした。

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杉村選手は5-0で勝利。金メダルが決まった瞬間、ボンサー選手は、笑顔でサムズアップを行いながら祝福しました。

“火ノ玉ジャパン”初めての金メダル。キャプテンでもある杉村選手にとって、何よりうれしい瞬間だったと思います。


BC1/2の団体戦、杉村選手は、4日土曜日の準決勝で再びボンサー選手がいるタイチームと対戦。
今度はどのような“振る舞い”が見られるのか、僕は今から楽しみです。


写真家 越智貴雄

写真家 越智貴雄(おち・たかお)

2000年のシドニーパラリンピックから国内外のパラスポーツの撮影取材活動を続けている。2012年、パラ陸上アスリートの競技資金集めの為、セミヌードカレンダーを1万部出版し国内外で話題となる。2013年9月のブエノスアイレスでの2020東京オリンピック・パラリンピック招致最終プレゼンテーションで映し出された「跳躍の写真」が話題になる。2014年、義足を美しくかっこよく履きこなす女性たちを撮影した写真集「切断ヴィーナス」を出版。2017年、寝たきりのお笑い芸人“あそどっぐ”さんの写真集「あそどっぐの寝た集」を出版。取材活動の他にも写真展開催や義足女性によるファッションショーなど、多数開催している。

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