世界選手権優勝を振り返って―パラ競泳・木村敬一

競泳 2019年9月20日
写真:すがすがしい表情の木村敬一選手

9月9日から15日までロンドンで開催された「パラ競泳世界選手権2019」。
世界中からトップパラスイマーが集まり、しのぎを削りました。

日本は知的障害クラス(S14)の山口尚秀選手が100メートル平泳ぎで、
東海林大選手が200メートル個人メドレー
でそれぞれ世界記録をマークし優勝、
さらに視覚障害の最も重いクラス(S11)の木村敬一選手が100メートルバタフライで優勝し、3名が東京パラリンピックの代表に内定しました。

幸運なことに日本帰国直後の木村敬一選手にお会いすることができましたので、
今の心境について、“速報取材”をして来ました!

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大会お疲れ様でした!現地ではスタジオにもお越しくださってありがとうございました!
お疲れ様でした!こちらこそ、ありがとうございました!
楽しかったです^^


世界選手権を振り返ってみて、いかがですか?
金メダルを取るのが1番の目標でしたので、
それが最低限達成できて良かったなと思っています。

写真:フィニッシュ直後、笑顔で腕を上げる木村選手(右)と富田宇宙選手(左)


富田宇宙選手と1・2フィニッシュを飾った、100mバタフライ決勝が印象深いです。
日本人が1位と2位を独占する経験は僕も初めてでした。
「これが日本の視覚障害(の選手)の強さだ!」というのを世界に示すことが出来て、何よりのレースになったのではと思います。


重ねて来た練習はどんな形で功を奏しましたか?
自分の中では記録的に良い結果とは言えなかったので、あまり練習の成果を発揮できたという実感は無かった…というのがレースの正直な感想ですね。


新たな課題も見つかったのでしょうか?
実はバタフライの2日前に臨んだ200個人メドレーのダメージが身体に残ってしまっていたんです。
2020年に向けては「リカバリー」について、これから策を考えなければと思っています。


海外選手が猛威を振るっていましたが、どう感じましたか?
今年から復帰してきた強豪選手もいますし、新しく出てきた選手もいます。
来年さらに彼らも記録を上げて挑んで来ると思いますので、決して置いて行かれないように、ここからまた上げて行きたいです。
でも焦ることなく、自分のペースを大切にですね^^


今回内定を得たことはペース作りにも大きな意味がありますね。
そうですね、確かに3月(=2020東京パラリンピックのパラ競泳の代表選考記録会のこと)に向けて一つのピークを持ってくる必要は無くなりました。
淡々と1日1日を丁寧に過ごして行きたいなと思っています。
またアメリカで練習の日々ですね。


大会まで1年を切っています。どんなことを強化しますか?
僕の弱みはずっとハッキリしています。
やはりレース後半がどうしても課題として残っているままなんです。
最後まで持ちこたえられるよう強化しつつ、今回改めて感じたリカバリーの部分の克服を合わせて考えて行きたいですね。


2020東京パラリンピックへの抱負をお願いします!
数あるクラスの中でも、僕らは「見えない」選手です。
光を失った状態だとしても、これだけトレーニングを重ねて身体を鍛えることで、
『こんなに泳げるんだ!』っていう、ある意味”人間としての可能性”を示せれば良いですね。

もちろん出るからには、しっかり金メダルを狙って、
最高のレースができればと思っています。


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ライオンのように力強くダイナミックな泳ぎが魅力的な木村選手(私は勝手に「水中の獅子」と呼んでいます)ですが、
プールの外ではいつも朗らかでやさしいジェントルマンなんです。
そして随所で笑えるジョークを飛ばしてくださるので、取材陣からもいつも大人気。

写真:

△木村選手、本当にありがとうございました!

この日も木村選手は1つひとつの質問に終始スマイルで
丁寧に答えてくださいましたが、
実は最後の一言、表情と語勢がキリっと切り替わったんです。

獅子がそこにいることをハっと感じたと同時に、
トップスイマーのオーラと誇りを垣間見た瞬間でした。

・・・

そんな木村選手の“世界一の泳ぎ”が、
今週末横浜で行われる『2019ジャパンパラ水泳競技大会』で観ることができます!

□期間
9月21日(土)~23日(月・祝)

□会場
横浜国際プール(横浜市都筑区北山田7-3-1)


ご都合の合う方は、是非ぜひ会場へ!
(推し選手を見つけるチャンスです♩)

三上大進

三上大進(みかみ・だいしん)

1990年10月20日生まれ 東京都出身 左上肢機能障害 【資格】日本化粧品検定1級、コスメコンシェルジュ、TOEIC900点 【趣味】ショッピング、映画鑑賞、スキンケア 【スポーツ歴】スキューバダイビング、テニス 【メッセージ】パラスポーツを観たことはありますか?個性豊かな選手たち、向き合う障害、想像を超える競技…。知るほどに心が震える瞬間を1人でも多くの方に体験して頂けるように、ときめく熱いリポートをお届けします!

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