タイミングと縁が大事★パラ馬術 稲葉将選手*ちばえりな

馬術 2018年11月7日
タイミングと縁が大事★パラ馬術 稲葉将選手*ちばえりな

お久しぶりです。リポーターの千葉です。

最近とっても寒いので、皆さん体調にはどうぞ気を付けてください。

さてここはどこでしょうか。(photo by ちば 以下同様)

先日、富士山の麓、静岡県御殿場市で、10月19~21日にわたり、第64回東京馬術大会CPEDI★★★ GOTEMBA 2018が行われました。

この大会はパラ馬術の国際競技会で、
12人の選手が出ていました。

そこにはパラリンピアンの姿もありました。

パラリンピアンの宮路満英選手とリファイン

今回の取材地は空気が澄んでいて、さわやかでとても居心地の良い空間でした。
そして何より、私の地元の北海道と風景が似ており、
「帰ってきた」という思いでいました。

★馬術豆知識★
障害の程度により、5つのクラスがあります。
グレードⅠ(重い障害がある人)~グレード Ⅴ(軽い障害があるひと)まであります。
一歩ずつ足を進める『常歩(なみあし)』、2拍子でとんとん進む『速歩(はやあし)』、大きくうねるような3拍子のリズムで走る『駈歩(かけあし)』、馬を横へ進める動きなどがあります。

私は今回グレードⅢの稲葉将さんについて書きたいと思います。

こちらが稲葉将選手(23)です。

稲葉さんは私と同じ脳性まひですが、歩くことができます。

Q.パラ馬術を始めたきっかけは何ですか?
A.馬術を始めたきっかけは中学生のころ。母が乗馬クラブの記事を見て、連れていかれたのがきっかけですね。最初は馬が大きくて怖いというイメージでありましたが、もともとスポーツや動物が大好きだったので、やってみることにしました!
ホースセラピーとして最初は週1~2くらいやっていて、リハビリの延長線上でした。気がついたら長く続いてたという感じです。

稲葉選手、なんとその前は野球が大好きなお父さん、お母さんの影響もあって、野球チームに入っていたようです★
スピード面や技術面でついていけなくなっていて、何か他のものにと考えていた時期もあったとか…。

稲葉将選手と愛馬のピエノ

Q.練習どのくらいやっているんですか?
A.今は静岡の乗馬クラブで水曜日~金曜日まで泊まり込みで練習の日々ですね★

Q.パラ馬術をやっていていて苦労するところは?
A.まひの障害を持つ自分にとって、頭では理解していても、体が一致しないのです。例えば、稲葉選手は両足にまひがあるため左右の足の力の差があったり、体の向きや、バランスを、こうしたいのに!と思っても体が動いてくれない。
そういう時に自分は、ムチ2本使って工夫しています。練習と、馬の信頼関係を作っていく中で、馬が歩み寄ってきてくれる部分もあるんですよ!自分の体のコントロールだけではなく、馬とのコンビネーションも大事な部分だと思いますね。

こうしたいのに!体が動いてくれない。
これはよく、私もあります。
私の場合、本当に融通の利かない体で「めんどくさいな」と自分で思います。

稲葉さんとの共通点は
【時間をかけて無理をしてできてしまう分、身体の負担は大きい】
というところです。

試合前の稲葉選手とピエノ

とっても共感できる部分でもありました。「あるある」と一人で興奮気味になりました(笑)

 

Q.一番応援してくれてる、支えてくれている人は?
A.母です。パラ馬術に出会わなければ何をしていたんだろうと思います。


Q.今後の目標は?

A.ことしは、社会人1年生、障害者アスリートとして、日本人4人が出場した世界選手権に初出場しました。今は、世界に通用するなどと思っていません。だけど、今大会の点数で自己ベストが出たからとっても嬉しいです。2020年に向けて出場できる可能性は十分あると思います。いい成績を残してお世話になった人たちに恩返しがしたいです。

笑顔でインタビューに答えてくださる稲葉選手と嬉しい千葉

今回、稲葉選手は二つの種目で優勝していました。
彼は何回も何回も「タイミングと縁で優勝できた」というふうに答えてくれました。
今大会で初めて組んだという「ピエノ」。
「ピエノ」とは10日~2週間しか練習してなかったそうです。
この結果に本人もびっくり。
11月に行われる、第26回全国障がい者馬術大会と第2回全日本パラ馬術大会に向けて「ピエノとの信頼関係を築いていきたい」とのことでした。
今後も、稲葉選手とピエノに目が離せません( *´艸`)★ 

私の話を少しだけ。
私も実は馬術ではないけれども、小学生からリハビリとして馬に乗っていました。
今回の取材で馬に乗っていたころのこと思い出したので書かせてください。

最初は稲葉選手同様、馬はとっても大きくて、怖いイメージがありました。
私は不随意運動があるので、馬に乗るのも心配でしたが、
周りのサポーターの方が乗せてくれて、とても嬉しかったですし、
何より、馬に乗ると体が温まり、またぐことによって体の筋肉が和らぐんです。
馬に乗る前は、ガチガチだった体が、馬から降りた後はまるで自分の体とは思えないくらいに、ゆるっゆるになります。
そして、動物を身近に感じることは普段にない経験。
馬に乗せてもらった後には、みんなでブラッシングや餌やりを行いました。
一週間に一回は馬と触れ合っていました。
という記憶を思い出しながら、馬術大会をみました。

これからがとっても楽しみな稲葉選手。

稲葉選手とちば

最後に、私が心に残った言葉は…?

稲葉選手は「好きの延長線上でパラ馬術をしてる」といっていました。

日々努力というよりも、好きの延長でやっていて“今”につながっている…。

「好きの延長」が私の心に響きました。

千葉絵里菜(ちば・えりな)

北海道出身 脳性まひ(電動車いす使用)

【趣味・特技】歴史 ファッション 初級障がい者スポーツ指導員
【スポーツ歴】電動車いすサッカー、電動車いすスラローム、車いすカーリング
【抱負】リポーターの仕事を通して、視聴者のみなさんに障害者のことをもっと身近に感じてもらい、人々の意識が少しでも変わるきっかけが作れたらいいなと思います。
若者たちに、障害のあるなしに関係なく、できることはたくさんあると伝えたいです。
常に笑顔で頑張ります。

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